• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

北東アフリカ諸国における経済自由化と民主化の比較考察

研究課題

研究課題/領域番号 09620075
研究種目

基盤研究(C)

研究機関慶応義塾大学

研究代表者

富田 広士  慶應義塾大学, 法学部・政治学科, 教授 (00101882)

キーワードエジプト / 経済自由化 / 開発戦略 / 新古典派 / 民主化 / 複数政党制 / 国家崩壊 / エスニシティ
研究概要

本年度の研究はほぼ交付申請書記載の実施計画に沿って進められたが、12月に予定していたイギリスおよびエジプト(あるいはスーダン)での研究レビュー・資料収集は、埃でのイスラーム主義武闘派の動き、スーダン内戦激化のため取り止め、日本での研究に切り替え、e-mailでイギリスと研究打ち合わせを行った。このため研究費の内当初外国旅費に予定した予算を他の費目へ配分した。
研究は、1.エジプトの経済自由化(富田広士)と2.アフリカの角諸国の民主化(Peter Woodward)に関して行われた。
1.研究代表者が明らかにしようとした点は、1964年〜66年に一部表面化した経済自由化構想の由来と埃の開発戦略の展開の中でそれが持つ意味である。米ケネディ政権の開発援助やIMF融資が埃開発戦略に与えた影響を考察した。1962年段階では工業化戦略自体の見直しは表れず、従来型の開発計画の遂行を、対外財政援助の獲得と貿易自由化の促進とによって支えようとしていた。
2.ウッド、ワードは、アフリカでは1990年代に入って表面的には民主化が広範囲にわたり達成されたかに見えるが、実際には、制度化の未熟な側面をスーダン、ソマリア、エチオピア、エリトリアについて考察した。その要因として、民主化と平行して弱体化した国家の再建に取り組むといった国内要因が大きいとし、それに加え、周辺諸国の介入など地域的・国際的要因もまた民主制を抑制する方向で作用しているとした。
来年度は、以上の基礎的枠組みの中で両者の研究を共同研究として展開させるために、主要な研究対象国をエジプトに絞り、上記1.に関しては開発戦略の歴史的推移を他の中東諸国(例えばトルコ)やインドとの比較を含めて考察を進め、上記2.についてはアフリカの角諸国との比較を軸に、歴史的推移と国内・地域・国際要因を探る。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 富田広士: "経済自由化萌芽期の対外環境-1960年代前半のエジプト-" 慶應義塾大学法学研究会編『法学研究』. 71・1. 89-120 (1998)

  • [文献書誌] 政治学科開設100年記念論文集刊行委員会編: "地域研究と現代の国家" 慶應義塾大学出版会(発表予定), (1998)

  • [文献書誌] K.Wohlmuth,et al.ed.: "African Development Perspectives Yearbook 1996" Miinster : LIT, (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi