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1997 年度 実績報告書

企業・生活者ネットワークについての基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 09630034
研究種目

基盤研究(C)

研究機関電気通信大学

研究代表者

福田 豊  電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (70156793)

キーワードパソコン通信 / インターネット / ユーザ・サポート / 製品開発 / コミュニケーション・マネジャー / カタリスト
研究概要

電子的ネットワークを利用する生活情報の収集・活用が、新たな企業戦略としてどのような形でなされているかについて、ケーススタディを行った。対象として選んだA社は、大手の電子部品メーカーであるが、最近、消費者向けのカラー・プリンターを開発し、後発ながら製品の高性能・高品質を活かして、熱心なユーザの支持を得ることに成功している。その成功の陰には、パソコン通信のNifty-Serve上に、いわゆるステーションを開設し、それをユーザ・サポートの拠点とするという独自な戦略があった。
パソコン通信を利用するメリットとしては、(1)インターネットを利用するものと違って、シスオペや会議室スタッフの存在が、いわれのない中傷誹謗による企業イメージの低下を防止する(2)電話やファックス対応に対して、ユーザーにとってみれば、他人のトラブルやその解決方法を知ることができたり、一緒に体験できたりするので、質問する手間・暇を節約できる。またメーカーにとっては同じ様な対応の重複を避けることが可能になる(3)ユーザ同士の交流コーナーを設置することにより、これまでメーカーのサポート担当がしていたようなサービスが、ユーザ同士の情報交換で代替されるようになる(4)ユーザのクレームや要望から、製品開発のヒントが得られる、等が挙げられる。
このようなことが十分なレベルで達成される条件としては、ステーション担当のシスオペやスタッフのコミュニカティブな対応が必要である。A社の場合も、特にコミュニケーション・マインドを持つ技術者が抜擢されていたが、それだけでなく、他のフォーラムで人気のあるパーソナリティをスタッフとして迎え、ユーザとの橋渡し役を果たしてもらったこともかなり有効であったようだ。今後、キ-となる人材として、「コミュニケーション・マネージャー」ないし「カタリスト」的なものが重要であることが判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 福田豊(共著): "情報経済論" 有斐閣, 318 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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