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1997 年度 実績報告書

公益事業におけるインセンティブ規制と企業組織の関連についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 09630064
研究種目

基盤研究(C)

研究機関関西学院大学

研究代表者

水野 敬三  関西学院大学, 商学部, 助教授 (40229703)

研究分担者 川口 章  追手門学院大学, 経済学部, 助教授 (50257903)
キーワード公益事業規制 / 資金調達市場 / 垂直的取引 / 労働契約 / 完全委託
研究概要

研究テーマに従い、今年度は下記の論文を作成した。
1.「資金調達市場における規制緩和と公益事業規制」:本論分では、規制のメカニズム・デザインの模型を作り、資金調達市場の環境変化と公益事業に対する規制計画の関連について考察した。規制当局が公益事業の費用関数に関する情報を十分に知らないという不完備情報の状況では、資金調達市場における参入規制の緩和が、完備情報の状況に比べ、公益事業市場の社会的余剰の増加に大きく貢献することが結果として得られた。その理由は、不完備情報下では生産効率インセンティブを与えるために規制当局が公益事業に多額の投資を要求し、資金調達市場の規制緩和が低貸出価格での資金提供を可能にするからである。
2.「Efficient Bargaining in Subcontracts under Monopoly Regulation : Full Commitment vs. Delegation」:公益事業と下請企業の垂直的取引関係における規制当局の介入の是非には賛否両論がある。本論文では、不完備情報下での公益事業と下請企業との垂直的取引関係を扱っているが、特に垂直的取引関係を公益事業に完全に委託させるのが規制当局にとって好ましい状況を考察している。規制当局が完全委託を望むのは、(1)公益事業の実施するプロジェクトからの消費者便益が大きいとき、(2)下請企業の生産技術が良いとき、などであることが模型分析から明らかになった。
3.「Strategic Labor Bargaining of Regulated Firms」:本論文では、規制当局が被規制企業内の生産技術を知らず、労働契約によって決定された賃金・雇用量のみを観察して料金設計をしている場合、賃金・雇用量水準にどのような影響があるかを考察している。この論文は、まだ作成中であり、現段階では賃金水準の検討のみにとどまっている。来年度中には完成される予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 水野敬三: "資金調達市場における規制緩和と公益事業規制" 公益事業研究. 49巻2号. 19-26 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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