研究課題/領域番号 |
09630102
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
柴田 愛子 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (50178901)
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研究分担者 |
曽山 典子 天理大学, 教養部, 常勤講師 (50309522)
岡村 誠 神戸市立外国語大学, 助教授 (30177084)
森 徹 名古屋市立大学, 経済学部, 教授 (60134160)
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キーワード | いじめの傍観者 / 経済分析 / 公共財 / 進化的ゲーム論 / シミュレーション |
研究概要 |
1998年度は1997年度に続き、いじめを傍観する一般の生徒の立場から、どのような要因が彼等を傍観者の立場に追いやり、どのようにすれば彼等にいじめ問題の所在を教師に通報させるインセンティブを与えることができるかという点を、進化的ゲーム理論を援用して分析した。今年度は国際合同実験を行った。ドイツのオーガスブルグ大学から来日したドイツ人大学生と関西学院大学生の合同実験である(1998年9月22日、関西学院西宮キャンパス)。実験は、各大学10名づつで合計20名の被験者からなる実験であった。実験で検証する為に、ネットワークを使ったシステムが1996年度、1997年度と2つ構築された。一つはUNIX上で動くC言語によるネットワークプログラムである(net workを使ったgameシステム-いじめの経済分析(3)関西学院Working Paper Series No.4,1997年9月)。このシステムはセキュリティー上の問題があり、World Wide Webによる通信システムが開発された(wwwを使ったgameシステム、関西学院Working Paper Series No.5,1997年12月)。今年度は、このシステムの改善が行われた。ベイオフの初期値や参加人数等を簡単に変更することが可能になり汎用性が増した.その結果、色々な実験状況に簡単に対応できる様になった。しかし、具体的には次の変更がプログラムになされた。実験者が任意に実験を行うことを可能にするため、本システムで使用する各ファイルをwwwで管理できるようにした。主に追加した処理は以下の通りである。・被験者認証のためのパスワードファイルの管理・実験で使用する値(しきい値、資金、報酬)の設置変更・実験結果ファイル及びログの収集・不要ファイルの削除・集計状況の確認。 本年度の研究成果はシンポジュウム(教育、研究への情報ツールの開発と応用について、関西学院大学1999年3月)、日本経済学会(立命館大学 1998年9月12日)、公共選択学会(関西学院大学 1998年6月27日)にて発表された。「研究・教育手法としてのコンピュータネットワークプログラム」総合政策研究No.5.1998年3月に研究成果の一部が掲載された。又、「第43回システム制御情報学会研究発表講演会」(1999年5月20日)で 発表され、システム制御情報学会論文集に出版される。
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