研究課題/領域番号 |
09630102
|
研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
柴田 愛子 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (50178901)
|
研究分担者 |
曽山 典子 天理大学, 教養部, 常勤講師 (50309522)
岡村 誠 神戸市立外国語大学, 助教授 (30177084)
森 徹 名古屋市立大学, 経済学部, 教授 (60134160)
|
キーワード | いじめ / 傍観者達 / 実験の経済学 / 公共財 / シミュレーション / 制限つき無政府状態 / 良きサマリア人 |
研究概要 |
隠れた犯罪、ゆすり、暴力やいじめは、街中、公共の場、学校で起きており、傍観者の冷淡な行動(悪しきサマリア人的行動)が往々にして、目立つのである。この研究は、このような傍観者の行動を非協力ゲームとしてモデル化し、実験によって検証した。特に今年はドイツのオーガスブルグ大学において、日独の混合グループに対して、オーガスブルグ大学のHorst Hanusch教授と共同実験を行い理論の検証を行った。オーガスブルグ大学での実験によるモデルの検証では、1999年9月6日に、1回20名の日独の大学生からなる被験者を使い、4回の実験を行った。今回はこのドイツでのHorst Hanusch教授との共同実験のほかに、モスクワのInternational Institute of Public Finance学会で、スペインのSanPablo大学のJose Raga教授らとこれからの研究の発展について検討できたことは成果である。これまでのモデルにもとずく実験の成果から、理論的証明を行った。少人数学級にすれば生徒が協力的に行動し、いじめが解消される確率が増えると証明された。 本年度の研究成果は、第43回システム制御情報学会(1999年5月20日)シンポジュウム(いじめの経済分析について、帝塚山大学:第一回1999年7月30日:講師河邑紀子、井垣伸子:第2回1999年11月11日:講師井垣伸子)、日本財政学会(島根大学1999年10月24日)、進化経済学会*(中央大学2000年3月24日)で発表された。又、関西学院Working Paper Series No.14,(1999年10月)となり、朝日新聞(1999年10月24日)聖教新聞(2000年2月7日)、神戸新聞(2000年2月)、サンケイ新聞(2000年3月)で取り上げられた。 本年度は自己組織化マップ(SOM)の利用可能性について、検討が行われた。鳥取大学の徳高平蔵先生を講師としてシンポジュウム(1999年8月10日、2000年1月5日)が開かれた。 *The Third Experimental Economics Conference(An Economic Analysis of Non-Good Samaritan Behavior)
|