研究概要 |
我々の研究は、社会規範、つまり、法や規則やモラル、に違反した行為が行われている状態を考える。違反行為を知りながら傍観する傍観者達の行動を非協力ゲームとしてモデル化し、実験で検証し、例えば、クラスの規模が小さくなれば、協力的行動が増え傍観者が減るなどの結果を得た。これが、日本人特有な現象かを調べる為に、昨年に続き実験3が2000年11月8日に天理大学行われた。人数構成:グループ(1)日本人5名(友人)中国人5名(日本語学科2年生中国);グループ(2)日本人5名(友人)中国人5名(日本語学科2年生台湾);グループ(3)日本人10名(アメリカンフットボールチームのメンバー);グループ(4)中国人10名(日本語学科1年生台湾1名中国9名)。これらの実験からえられる結論は、事前協議効果は同国人と外国人に関係なく存在する。また,異なる国籍のメンバーが同一グループを形成する場合、信頼感が薄くなる。(論文は執筆中) これまでの日本人のみを被験者とした研究論文は『いじめの経済分析-傍観者達のモデルと実験的検証-』公共選択の研究第34号2000年pp.43-59となり、新たな構成の論文"An Economic Analysis of Non-Good Samaritan Behavior:Theory and Experiment"を3つの国際学会で発表した。1)JAFEE2000,Tokyo,2000.3.25 2)the56^<th> Congress of IIPF in Seville,Spain,2000.8.27-31,3)the first Congress of A P S A,2000.9.14-16.各国際学会で注目されたが、JAFEE2000で世界的に著名なカルフォルニア大学のDaniel Friedmanとイエール大学のShyam Sunderが高く評価した。(論文は英文で投稿中)
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