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1997 年度 実績報告書

アーベル多様体の整数論

研究課題

研究課題/領域番号 09640003
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東北大学

研究代表者

中村 哲男  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90016147)

研究分担者 山上 滋  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90175654)
高橋 豊文  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20004400)
キーワード楕円曲線 / アーベル多様体 / 数体 / 等分点 / 自己準同型 / 双対性 / テンソル圏
研究概要

本年度は、主に楕円曲線の有理等分点群に関する研究、虚数乗法をもつ楕円曲線から得られるアーベル多様体の研究、有限アーベル群に付随するフュージョン代数の研究をおこなった。
1 楕円曲線の有利等分点群に関する研究
数体上で定義された楕円曲線の有利等分点群は有限アーベル群であるが、その同種類中での位数の最小値の評価と最小位数かつ巡回群になる楕円曲線の存在に関するロスの問題(1994)の解決に取り組み大きな成果を得た。
(1)定義体に含まれる1のベキ根の個数をmとする。虚数乗法を持たない場合、位数がm^2の約数で巡回群になる楕円曲線が同種類中に存在する。(2)ロスは位数がmの約数で巡回群になる楕円曲線の存在を問題にしたが、そのようなものは存在しない例を構成した。(3)定義体の拡大により虚数乗法が生ずる場合、位数が1か2になる楕円曲線が存在するための十分条件を与えた。以上の結果はアメリカ数学会の機関誌に掲載される。
2 虚数乗法をもつ楕円曲線から得られるアーベル多様体の研究
虚2次体Kを虚数乗法にもつ楕円曲線Eに対し、Kへの制限によりEから得られるアーベル多様体をBとする。Bの構造、特にその自己準同形多元環の構造を明らかにする研究を行った。
3 有限アーベル群に付随するフュージョン代数の研究
有限アーベル群の双対性に関係したテンソル圏の同値類の完全な分類を行った。
4 次年度の研究
2の研究をさらに押し進めることと、有理数体上の特異アーベル曲面の構造の解明を中心に行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Nakamura: "On characteristic polynomials of formal groups over finite fields" Math.Nachrichten. 188. 289-299 (1997)

  • [文献書誌] T.Nakamura: "Cyclic torsion of elliptic curves" Proc.Amer.Math.Soc.(受理済).

  • [文献書誌] S.Yamagami 他: "On fusion algebras associated to finite group actions" Pacific J.Math.177. 269-290 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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