研究課題/領域番号 |
09640007
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
天羽 雅昭 群馬大学, 工学部, 講師 (60201901)
|
研究分担者 |
佐藤 久 群馬大学, 工学部, 助手 (60008513)
池畠 優 群馬大学, 工学部, 助教授 (90202910)
天野 一男 群馬大学, 工学部, 助教授 (90137795)
音田 功 群馬大学, 工学部, 教授 (00012906)
斎藤 三郎 群馬大学, 工学部, 教授 (10110397)
|
キーワード | 超越性 / 代数的独立性 / 無理数度 / モジュラー関数 / チャカロフ関数 |
研究概要 |
研究成果は、(1)楕円モジュラー関数j(τ)に関する結果、および、(2)一般化されたチャカロフ関数の特殊値に関する結果、の二つに分けられる。 (1)まず、次の結果を証明した:「上半平面の複素数αに対して、楕円モジュラー関数j(τ)の値j(α)が代数的数であると仮定する。このとき、任意の自然数sに対してj(sα)も代数的数であるが、その共役の絶対値の最大値はexp(cs)以下である。ここに、cはj(τ)とj(α)のみに依存し、sには無関係な正の定数である。」さらに、これを使ってMahler-Manin予想の証明を簡易化することができたので、日韓合同セミナー(於慶南大学、1997年11月)で発表した。その内容は、論文“On the proof of Mahler-Manin conjecture"として、同セミナーの報告集に掲載される予定である。当該年度の研究目的に挙げたSchneiderの問題に、上の結果を応用するには至らなかったが、これについては来年度に継続して研究する予定である。また、j(τ)に関係した関数たちの代数的独立性について、前年度に得ていた結果を拡張したものを、研究集会・数論とその応用(於京都大学数理解析研究所、1997年11月)で発表し、同研究集会の報告集のために、論文“On algebraic independence of certain functions related to the elliptic modular function"を投稿した。 (2)鹿児島大学の桂田昌紀氏と、一般化されたチャカロフ関数の特殊値の無理数性および無理数度についての共同研究を行った。そして、当該研究費補助金により、このテーマに詳しいオウル大学のVaananen氏を群馬大学に招き(1998年1月)、研究集会を開くなどして同氏から意見を聞くとともに、今後の研究課題についても討論した。なお、研究結果はすでにプレプリントにまとめてあり、近く発表の予定である。
|