研究概要 |
Vaughan Jonesによって導入されたスピンモデルWと代数的組合せ論の中心概念であるBose-Mesner代数(BM代数)との関連について、以下の研究成果を得た。 (1) 対称なスピンモデルW から、W を含む BM代数 N(W)を構成した(野村和正). (2) N(W)を非対称の場合に拡張し、さらにN(W)が自己双対的で モジュラー不変性という性質を持つことを示した(野村和正、F.Jaeger,松本眞) (3) 非対称スピンモデルの構造定理を得た(野村和正、F.Jaeger).そこから、スピンモデルの指数の概念を導入した。この応用として、生田卓也とともに、指数の小さなスピンモデルの分類が進行中である。 (4) 距離正則グラフ上のスピンモデルの一般公式(B.Curtinとの共同研究):スピンモデルから作られるBM代数がP-多項式的の場合に、その代数を2個のパラメータで表示する一般公式を得た。 (5) サイズ5のII型行列の分類:スピンモデルを一般化したII型行列について、5次元の場合を完全に分類した。
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