行列の解析的整数論を、保型形式のスペクトル理論、三角和、p-進的方法を用いて研究するのが本研究の目的であるが、方法そのものの研究および、他の数論の問題への応用もふくんでいる。 1997年度、代表者は三角和とp-進的方法を応用して、有限力学系に関する結果を得た(1997年9月イギリス、ヨーク大学で発表)。また、保型形式のスペクトル理論を使って、対称行列に付随するDirichlet級数についての三井の問題の2次の場合を解決した。分担者は塩川と共同で、多項式の素数における値の正規性の研究を三角和の手法を用いて行った。 1998年度、代表者は三井の問題に対する他のアプローチとして、多重ゼータ関数およびその一般化を研究した。分担者は3次のテータ級数の理論を提唱し、基本的な結果を得た。
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