研究分担者 |
森下 昌紀 金沢大学, 理学部, 助教授 (40242515)
早川 貴之 金沢大学, 理学部, 助手 (20198823)
児玉 秋雄 金沢大学, 理学部, 教授 (20111320)
石本 浩康 金沢大学, 理学部, 教授 (90019472)
藤本 坦孝 金沢大学, 理学部, 教授 (60023595)
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研究概要 |
標題に掲げた問題に対して、 (1)泊は、前年度に発見してた新しい単純K3特異点の構成法に改良を加え、更に3つの95の分類からはずれるクラスを発見した(97年度日本数学会秋・発表)。Newton境界の解析の進歩により、Reid予想の4次元端末特異点版(類似問題)に反例を構成した。両研究では、泊・渡辺(敬一)による特異点のfiltered blowing-upの一般論が本質的に用いられる。 (2)早川は、3次元端末特異点の重みつきblowing-upによってなされる部分的特異点解消を研究した。そして、discrepancyが最も小さくなる因子的blowing-up達と重みをできるだけ「大きく」してできるある種の極大なblowing-upの集まりとの対応関係を明らかにした。 複素解析幾何学の関連研究として、 (3)藤本は、線形的に非退化な有理型写像g:C^n→P^N(C)及びP^N(C)内の3N+1個の一般の位置にうる超平面H_jに対し、min(v(f,H_j)(z),2=min(v(g,H_j)(z),2) (1【less than or equal】j【less than or equal】3N+1)を満たす非退化有理型写像f:C^n→P^N(C)は、高々2個であることを示した。ここで、v(f,H_j)(z)は、f(z)がH_jに含まれる重複度を表す。 (4)児玉は、正則自己同型群の観点からの、境界が滑らかとは限らない一般複素楕円体の特徴付け問題を研究し、ある種の楕円体に対しては、WebsterのC.R-不変計量が応用出来ることを明らかにした。 これらは論文として発表準備中である。また、(1)のNewton境界の幾何に関しては、岡陸夫氏(都立大)による「石井・泊予想の肯定的な解決」という外部の成果もあり、当初計画していたfiltered blowing-upとNewton境界の幾何学にさらなる発展の兆しが得られている。
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