研究課題/領域番号 |
09640023
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
広中 由美子 信州大学, 理学部, 助教授 (10153652)
|
研究分担者 |
大堀 正幸 信州大学, 理学部, 助教授 (50020673)
岸本 量夫 信州大学, 理学部, 教授 (10020653)
二宮 晏 信州大学, 理学部, 教授 (40092887)
佐藤 文広 立教大学, 理学部, 助教授 (20120884)
|
キーワード | 球関数 / 局所等質空間 / 対称行列 / エルミート行列 / 局所密度 |
研究概要 |
p-進体κ上定義された代数群Gの等質空間Xのκ-有理点の全体をXとする。 1.Gの放物部分群に関する相対不変式となるX上の正則関数からX上の球関数を構成できる。群上の球関数の理論は、W.Casselman、J.Shalikaなどにより研究され、明示式があたえられている。一方、等質空間の球関数は明示式以前に、関数等式が分かる場合がある。一定の仮定の下に、Xの球関数の明示式を、その関数等式と群上の球関数の明示式の双方を組み合わせる事で与える事が出来た。 2.これを具体的な整数論的に興味深い対象に適用する事が次の段階である。不分岐エルミート行列の空間では、十分な関数等式を得て、球関数の明示式を与える事が出来た。 また、2次の対称行列の場合にも有効であることが分かった。高次の場合は、十分な関数等式を与える事を含め、今後の課題である。 3.球関数の応用として、X上の調和解析をすること。不分岐エルミート行列の空間については、解決した。他の空間については今後の課題である。 4.対称行列やエルミート行列などに関して、大きいサイズのものから小さいサイズのものをどれだけ多様に表現できるかを測る局所密度を、具体的に与える事も重要な応用である。不分岐エルミート行列については、解決した。他の空間については今後の課題である。 5.対称行列やエルミート行列などの空間は概均質ベクトル空間としてとらえると、自然にゼータ関数が定義される。この関数等式をうまく利用して局所密度と結び付ける事ができる。これも今後の課題となる。
|