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1997 年度 実績報告書

ガロア表現と関連する写像類群の性質

研究課題

研究課題/領域番号 09640033
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

朝田 衛  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30192462)

研究分担者 塚本 千秋  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (80155340)
矢ケ崎 達彦  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 講師 (40191077)
中岡 明  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90027920)
米谷 文男  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (10029340)
三木 博雄  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90107368)
キーワードガロア表現 / 基本群 / 写像類群
研究概要

種数g(【greater than or equal】0)のコンパクトリーマン面からn(【greater than or equal】0)個の相異なる点を除いて得られるリーマン面をR^n_g、R^n_gの位相的基本群をπ_1(g,n)とする。(以下、2-2g-n<0とする。)R^n_gの写像類群Γ^n_gはπ_1(g,n)に(外部自己同型として)自然に作用するが、その作用は忠実で、それゆえΓ^n_gはπP_1(g,n)の外部自己同型群のある部分群に同型となる(Nielsen等)。いま^で群のprofinite completionを表わすと、Γ^n_gのπ_1(g,n)への作用からΓ^^<^>^n_gのπ^^<^>_1(g,n)への作用が自然に誘導される。
一方、n点付き種数gの安定曲線のモジュライ空間をM^n_gとし、CをM^n_g上のuniversal curveとするとCに付随してモノドロミ-表現、すなわちCの代数的基本群π_1(C)へのM^n_gの代数的基本群π_1(M^n_g)の作用、が定まる。ここで、M^n_gの代数的基本群は自然にΓ^^<^>^n_gと同型となり、上記のΓ^^<^>^n_gのπ^^<^>_1(g,n)への作用がCに付随して定まるモノドロミ-表現に他ならない(織田)。
今年度はこのモノドロミ-表現(p_<g,n>とかく)について、その忠実性についての研究を行った。この表現の忠実性は、群Γ^n_gをπ_1(g,n)の外部自己同型群の部分群とみなしたとき、congruence subgroup propertyに類似の性質が成り立つことと同値である。得られた結果は以下のようにまとめられる。
(i)p_<g,n>が忠実ならp_<g,n+1>も忠実である。(ii)p_<0,4>は忠実である。(iii)p_<1,1>は忠実である。
従って、g=0,1の場合にはすべてのnについてp_<g,n>は忠実である。
またlを素数とし、π^^<^>_1(g,n)の最大のpro-l商をπ^<(l)>_1(g,n)とする。(π^<(l)>_1(g,n)はπ_1(g,n)のpro-l completionである。)Γ^^<^>^n_gのπ^^<^>_1(g,n)への作用から、Γ^^<^>^n_gのπ^<(l)>_1(g,n)への作用も誘導される。これは忠実ではないので、この核を決めることが問題になる。これについては、現在のところ、g=0の場合のみ解答が得られている。それは、Γ^^<^>^n_0の核による商はΓ^^<^>^n_0の最大pro-l商である、と言う事である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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