研究課題/領域番号 |
09640035
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
吉荒 聡 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (10230674)
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研究分担者 |
平木 彰 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (90294181)
馬場 良始 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (10201724)
北村 和雄 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (30030381)
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キーワード | radical subgroup / EGQ / semibiplane / Y-family / 高次元双対超卵型 / p-centric / モンスター / フィッシャー群 |
研究概要 |
課題(a)「拡大双対極空間(EGQ)の分類」に関して、階数3の場合に次の成果が得られた。 前年度の研究において非古典的なGQを一点のresidueとするEGQの無限列が構成されたが、Y-familyという概念がその鍵であった。Y-familyが極空間に埋め込めるとき、構成されるEGQは自明でない被覆を持つが、ユニタリー型極空間に埋め込まれるY-familyが決定された(論文準備中)。またNg-Wildにより吉荒の構成の双対もY-familyを与える事が示された。Y-familyを拡張した概念である高次元の双対超卵型(二次曲線の一般化)について、その無限列が標数2の有限体の性質を利用して得られた。その自己同型群、同型判定問題等が解決された(雑誌投稿中)。更にこの無限系列から出来る複体は、射影平面の拡張概念であるsemibiplaneを与え、旗上可移な自己同型群を持つ。旗上可移なsemibiplaneの無限系列は従来二種類しか知られていなかったが、Pasiniとの共同研究を通じて、吉荒の構成した高次元の双対超卵型の無限列から全く新しいsemibiplanesが非常に多く得られる事が示された(論文準備中)。 課題(b)「各単純群に対してp-radical subgroupsのなす単体複体を決定し、それとホモトピー同値な極小の複体を求める」に関して、次の成果を得た。 Smithとの共同研究中で予想したp-束縛とp-centricの概念の同値性に対する反例がp=2の鈴木群で発見され、重要なのはp-centricなradical subgroupsのなす複体であると考えられるに至った(論文投稿中)。また多くの散在型の単純群のp-radical subgroupsが分類された(論文準備中)。残るはモンスターやフィッシャー群という巨大な群であり、後者については北詰・澤邊との共同研究が進行中である。
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