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1997 年度 実績報告書

歪多項式環と正則環

研究課題

研究課題/領域番号 09640039
研究種目

基盤研究(C)

研究機関岡山大学

研究代表者

平野 康之  岡山大学, 理学部, 助教授 (90144732)

研究分担者 小松 弘明  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (10178361)
池畑 秀一  岡山大学, 環境理工学部, 教授 (20116429)
相川 哲弥  岡山大学, 理学部, 助手 (40032817)
佐藤 亮太郎  岡山大学, 理学部, 教授 (50077913)
田坂 隆士  岡山大学, 理学部, 教授 (60012407)
キーワード歪多項式環 / 係数環 / 正則環 / 単純加群 / 入射包絡 / テ-タ関数 / エルゴード定理 / 自己同型
研究概要

1.αを環Rのendomorphismとする。Rのα-derivationとはadditive map δ:R→Rで任意のa,b∈Rに対してδ(ab)=α(a)δ(b)+δ(a)bを満たすものである。歪多項式環R[X,α,δ]とは,変数Xに関するR上の多項式環で加法は通常通りであり,乗法はrule Xa=α(a)X+δ(a)for each a∈Rを満たすように定めるものである。このような環の係数環の不変性を調べた。環Rが0と異なる巾零元をもたず,γがγα(γ)=0をみたせばγ=0となるとき,Rはα-reducedであるという.Rがα-reducedな強正則環であるとき,Rは歪多項式環R[X,α,δ]の係数環として不変であり,特に、R[X,α,δ]の任意の自己同型で不変であることを示した。
2.(1)任意の単純左加群Mの入射包絡が長さ有限であるような環や(2)任意の単純左加群Mの入射包絡がアルチンであるような環に対して,V-環の真似をして,これらの環を加群の言葉で特徴付けた。次に,それらの特徴付けを用いて,これらの環の拡大環,部分環のうち,如何なるものが性質を持つか,を調べた。上の2つの環のクラスはsemi-liberal extensionに関し閉じていることを示した。また,Rを(1)を満たす環とし,Sをその部分環とするとき,RがSのfinite normalizing extensionであり,SがS-加群としてRでpureであればSも(1)を満たすことを示した。(2)を満たす環を実際に見つけること試みた。有理整数環上のある種の歪多項式環は(2)を満たす自明でない例になっていることを示した。
3.4種類のテ-タ関数を使って,2種類の楕円関数(p(u)およびp′(u)またはsn(u),cn(u)およびdn(u))を定義し,テ-タ関数の性質を使って,これらの楕円関数に関する基本的事項をまとめた。
4.ベクトル値関数空間にダンフォードとシュバルツの個別エルゴード定理を拡張した。それはChaconのベクトル値エルゴード定理の連続多重パラメーター版になっている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yasuyuki Hirano: "On admissible rings" Indagationes Mathematicae. 8・1. 55-59 (1977)

  • [文献書誌] Yasuyuki Hirano: "On right Π-duo semigroups and rings" Publ.Math.Debrecen. 50・3-4. 249-256 (1997)

  • [文献書誌] Shigeru Hasegawa: "On a d-parameter ergodic theorem for continuous semigroups of operators satisfying norm conditions" Comment.Math.Univ.Carolinae. 30・3. 453-462 (1977)

  • [文献書誌] Takashi Tasaka: "Theta functions.II" Math.J.Okayama Univ.(1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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