研究概要 |
本研究について大渕はソウル大学に訪問し、代数曲線上の特殊線形系の多様体W^r_d(C)に対してMartens-Mumfordタイプの定理,dumW^r_d(C)=d-2^r-2である時のCの決定、についてのC.Keem氏(ソウル大学)が決定していた定理の残存ケースであるd=g-1,r=2につき、C.Keem氏及びK-H.Cho氏と共に以前から得ていたCの種数gが充分大であるならばこの場合も同様に決定可能である.と言う事実を更に拡張しgの制限をなくす事に成功した。dumW^r_d(C)=d-2^r-3については、未だ部分的な解答しか得られてなく、完全ではない。 次に大渕はある曲線上の三重被覆面π:C→Eに対してW^r_d(C)がπ^*W^r_e(C)+W_<d-3e>(C)の形にならないcomponentが存在する場合、i.e.被覆に本質的に依存しない線形系が表われるW^r_d(C)について、古典的であったd≧g-((3h+1)/2)(h1はEの種数)の仮定をg-((3h+1)/2)-1にする事に成功した。これはC.Keem氏及び山口大学の加藤祟雄氏との共同研究である。ここで三重被覆の仮定は実はそれ程本質的でない別証明も得る事が出来たので、この事実を良く吟味する事で一般の被覆面に於ける同様な定理を得る事にも成功した。これも先のC.Keem氏、加藤祟雄氏との共同研究である。又大渕は他にも4-gonel curneについての弱貫の結果も得ている。
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