7月には代数体や代数群の研究集会に参加した。これらは局所体の相互法則に関連したLanglands対応の研究に役立つ情報を収集する目的であった。この予想が解決したことは9月の研究集会で知ることになった。この解決によりWeil群の具体的な表現に対応して拡大体の記述を行うことが研究の目的になった。その1つの課題はは以前から考察していた楕円曲線の等分点が生成する局所体の特徴付けである。3等分点の場合についてそのような局所体をすべて得たことが今年度の中心となる成果である。これについては現在論文の準備中である。 この成果を応用として代数体のイデアル類群やゼータ関数についてもある知見を得た。これも8月初めに香川大に呼んだ研究者との討論が大いに役立った。ゼータ関数についての研究成果は津田塾大で9月に開催された研究集会で発表した。 楕円曲線の等分点の考察にはHodge群に関する研究が必要になるが、それについては3月に専門家を呼んでお互いの成果を元に討論を行った。
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