研究課題/領域番号 |
09640051
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
栗原 将人 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (40211221)
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研究分担者 |
加藤 和也 東京大学, 数理科学研究科, 教授 (90111450)
蔵野 和彦 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (90205188)
中村 憲 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (80110849)
三宅 克哉 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (20023632)
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キーワード | 岩澤理論 / 岩澤主予想 |
研究概要 |
保型形式に伴う進表現に関する岩澤理論について、オイラーシステムの見地から研究した。このような岩澤理論における最重要な問題は岩澤主予想である。岩澤主予想はcrlinaryの仮定の下では保型形式に伴うp進表現からできるセルマー群を円分〓p拡大上に考えるとき、その特性イデアルがp進L関数によって生成される、という形に定式化できる。我々は岩澤主予想がordinaryの仮定なしでも定式化できることを示し、その定式化が体の拡大とcompatibleであることを示した。そして多くの実例に対してこの岩澤主予想が成立することを確かめた。特に有理数体上に定義されるmodularな楕円曲線に対して、対応するオイラーシステムの様子を調べることにより、有理数体の円分〓p拡大に対して岩澤主予想が、自明な形、すなわち(1)=(1)の形で成立している例がたくさんあることを示した。楕円曲線がpでsupersingular reductionを持つときはこれは新しい結果である。これに上のような体の拡大についての定理を適用して、位数がp巾の導手とこの楕円曲線に対しても岩澤主予想が成立することを示した。ここで多くの実例に対して岩澤主予想は非自明な形の等式として成立する。このことからp進Bircb Swinnerton-Pyer予想に対する肯定的な結果も得られる。
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