研究概要 |
1 対称なアソシエーションスキームの研究としては、他の分野との関連などから、P多項式型、Q多項式型が重要であることが認識され、盛んに研究されてきているが、非対称的な(可換)アソシエーションスキームの研究は殆どされていない。しかし、最近、二つの方向で進展が見られている。 (1)多項式型アソシエーションスキームの拡張であるBalanced Conditionを満たすアソシエーションスキームの研究は様々な意味で興味深いが、非対称なアソシエーションスキームにおけるBalanced Conditionの自然な定義得られた。例は、まだ単純なものが多いが、様々な研究の進展が期待できる。[予稿] (2)距離正則グラフの拡張を有効グラフで考えることは様々になされているが、そのなかで、もっとも自然と思われる弱距離正則有効グラフの研究が中国科学院のK.S.Wangとの共同研究で進み、次数が2のものの分類、例の構成などが得られている。[予稿] 2 スピンモデルは、リンクの不変量を定義するため重要であるが、アソシエーションスキームとその相対性と、深く結びついている。 (1)サイズが小さいものの分類(n=6,7)を九州大学の土山氏と完成。[論文投稿中] (2)上記の共同研究は、スピンモデルを構成するTypeII行列の構造とそれに付随するアソシエーションスキームの構造の対応の理解が問題解決の鍵となっているが、その発展として、国際基督教大学大学院の細谷氏との共同研究で、アソシエーションスキームが非原始的であることと、TypeII行列が一般化されたテンソル積として表せることの同値性が得られた。[論文準備中] 3 前年度に引き続き、本科研費で購入したワークステーション、ノート型パソコンも用いて、Algebraic Combinatorics Home Pageを作成・管理運営。(http://alcom.icu.ac.jp/)
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