研究概要 |
本年度は上記の研究課題に対する科学研究費によるサポートの最後の年、3年目にあたる。当初の計画ではPro-Affine代数・Ind-Affineスキームの理論は2年目の終わりまでに整備を完了し、本年度中は理論の応用としてヤコビアン問題の解決へ向かう筈であった。しかし遺憾ながら研究の進捗度は低く、本年度はようやく基礎理論がひとまず出来上がったにすぎない。平成12年の現時点では次の論文を執筆中である:T.Kambayashi,Some Basic Theorems on Pro-Affine Algebras and Ind-Affine Shemes,with Applications to Jacobian Problem.さらにまた、本研究の副産物として、古典的なアフィン多様体間の射の全体が自然にind-affine多様体になることの証明や、アフィン空間の自己同型群がやはりind-affine多様体の構造をもつことの新証明なども得られたので、それらをまとめた論文T.Kambayashi,Maps of Affine Varieties as Ind-Affine Schemes.も作成中である。2つの論文はそれぞれ3分の2の完成度になっている。
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