Rothの定理とよばれる近似不等式の代数体への拡張にはさまざまなものがあるが、近似不等式の解を有理数ではなく与えられた次数をもつ代数体で探す不定不等式を考えたとき、Wirsingの定理というものがあり、ある不等式をみたすような代数的数で次数Dの代数体に入るものは有限個しかないということを主張している。この有限性について個数を定量化したのがEvertseの仕事である。ここではその一般化におけるある不定不等式についてEvertseの定量化より弱い仮定のもとに定量化ができることを示した。方法はEvertseのものとは異なり、Wirsingの手法は用いずにSchmidtの部分空間定理を使う。さらにResultant型の不定不等式への応用も得られた
|