研究課題/領域番号 |
09640087
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
金戸 武司 筑波大学, 数学系, 講師 (70107340)
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研究分担者 |
山形 邦夫 東京農工大学, 工学部, 教授 (60015849)
横井 勝弥 筑波大学, 数学系, 助手 (90240184)
川村 一宏 筑波大学, 数学系, 講師 (40204771)
酒井 克郎 筑波大学, 数学系, 助教授 (50036084)
加藤 久男 筑波大学, 数学系, 教授 (70152733)
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キーワード | ヘガード分解 / ヘガードダイアグラム / 3次元多様体 / 基本群 / リンク / ブラケット多項式 / 写像類 / 曲面 |
研究概要 |
3次元多様体Mのヘガード分解に対応する、ヘガード曲面Σの基本群とその2つの正規部分群G_1,G_2の3組によりヘガード分解及び3次元多様体の位相的性質の研究を目的とし、以下の進展があった。 1.組合せ群論的手法による研究.(1)ヘガードダイアグラムから得られるMの基本群の有限表示に対し自由微分の手法により基本群の同型不変量として、初等イデアル、多項式等が得られた。種数2の3次元多様体の分類等への応用が期待される。(2)群の3組についてΣの基本群は有限表示可能であるがG_1,G_2は無限生成なので(1)の手法はそのままでは使えず、新たな工夫を試みている。 2.統計力学的手法による研究.ヘガードダイアグラムをヘガード曲面Σ上のリンクダイアグラムとみなしΣ×Rにおけるlink theoryを用いた研究も有効である。これまでの研究で有向リンクLのambient isotopy不変量として、Kauffmanのbracket多項式のideaを用いて、F_L(A)を導入し種数1のヘガード分解をもつ3次元多様体のclassに対する位相不変量を得ている。これと関連して本研究では、一般種数の場合の基礎として、Σ×R内のリンクについて、(1)リンクのΣ×R上の同相写像による同値不変量、(2)分離可能リンクに関する積定理、(3)電気回路網におけるconductanceに由来するideaを発展させ、無向リンクに対する分数多項式型ambient isotopy不変量、等を得た。群の3組への応用も試みている。 3.双曲幾何及び幾何学的群論の手法による研究.ヘガード分解はヘガードソ-イングを通してΣ上の写像類群と密接に関連する。種数2以上のΣに対し、双曲構造を用いた手法に加え、その発展として最近特に新分野として注目を浴びている幾何学的群論の手法を用いた群の3組の研究を試みている。
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