研究概要 |
可積分系の理論に現れるdressing up procedureをユークリッド空間内の平均菌率一定曲面に応用する際に必要な情報は,双曲空間内の対応する曲面の随伴曲面の情報から得られることが知られている。 平均曲率一定曲面の中で代表的曲面であるDelaunay曲面については,双曲空間内の対応する曲面の随伴曲面の情報が,幾何学的な考察から得られることを示した。これらの曲面を幾何学的に構成し,特徴付けることに成功した。これにより,その幾何学的性質がより明らかになった。 微分幾何学へのこのようなアプローチは,近年急速に盛んになり,これらの結果には,国内・外の多くの,可積分系の理論を研究している数学者との密接な意見交換が大変に役立った。 また,近日,dressing up procedureの元になるBacklund変換の拡張(Bianchi変換)がPedit氏によって報告されている。今後,このような変換に対しても考察したい。
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