研究課題/領域番号 |
09640105
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
塚本 千秋 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (80155340)
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研究分担者 |
矢ケ崎 達彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (40191077)
大倉 弘之 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (80135649)
米谷 文男 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (10029340)
中岡 明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90027920)
内山 淳 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (70025401)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | 表現論 / 解析的トーション / スペクトラル・ゼータ関数 / スペクトル幾何学 |
研究概要 |
研究代表者は、平成9年度には共形的無限小的ツォル変形の可積分性の問題について、理論的な考察と低次の多項式の場合の実験的計算を行ない、最終的な結論は得られなかったが、今後の研究に繋がる手掛かりを得た。 平成10年度には大域解析学で重要な不変量の一つである解析的トーションの計算を考察した。コンパクトなエルミート対称空間上の線束については、それが表現論を用いて直接的に行なえること、即ち、対称空間に推移的に作用する同型の群の固定部分群の表現に随伴する束と考えて、ホッジ・ラプラシアンは群のカシミール作用素で表現され、その固有値と固有空間の次元は表現の分岐則とワイルの公式で定められることを示した。 ここで、スペクトラル・ゼータ関数の原点での微分を求める必要があるが、それは、カルレッティとモンティ・ブラガディンによる二次式に付随したディリクレ級数の計算公式を改良して適用することにより解決した。 その実例として、複素射影空間上の超平面切断に対応する線束のベキ乗について、それを実行して、今まで知られていた他の方法による計算結果には疑問点が存在することを確かめることが出来た。 研究分担者もそれぞれの部門の研究集会への参加を通じて大域解析学における表現論の応用と関係する諸問題についての理解を深めるとともに、研究成果の報告を通じてこの研究課題への貢献を為した。 平成10年の12月に幾何学・大域解析学上の諸問題を中心にしたミニ・ワークショップの開催を本学において開催し、研究代表者を含む10名の講演に対して、講演者を含め26名の参加者を得て、有意義な討論を行なうことが出来た。本研究における成果の公開とともに、本研究についての新たな視点を得ることが出来た。
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