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1998 年度 実績報告書

曲面上の写像の周期点に対する組みひも不変量とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 09640115
研究機関鳴門教育大学

研究代表者

松岡 隆  鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (50127297)

研究分担者 早川 英治郎  富山大学, 工学部, 助教授 (50240776)
松永 弘道  鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (30032634)
キーワード不動点 / 2次元力学系 / 組ひも / 位相的エントロピー / 絡み数
研究概要

2次元円板からそれ自身への同相写像の不動点全体の集合の位相的構造について研究し、以下の結果を得た。
1. 不動点集合の構造を絡み数(linking number)の概念を用いて調べた。
(1) 不動点同士の絡み方を表す整数である絡み数の概念を用いて、不動点集合にある種の同値関係を導入することができることを示した。また、各同値類の不動点指数は1以下であることも示した。
(2) 不動点の位相的特徴は組みひも型を用いて表されるが、Nielsen不動点理論および同相写像のイソトピーによる分類理論であるNielsen-Thurston分類理論を用いることにより、(1)で導入した同値類の組みひも型はすべて平面の回転から定まるfull-twist型であり、従って単純な位相的特徴を持つことを証明した。
2. 不動点の位相的性質と安定性との間の関係を調べた。
(1) 同値類が1個の点からなり更に他の不動点との絡み数が同一であるような不動点は、常に不安定であることを証明した。
(2) 安定不動点でその同値類が1個の点しかもたないものが存在するならば、写像の位相的エントロピーが正となることを示した。この結果は、1において導入された同値関係がカオスの研究において有用な概念であることを示している。
3. Nielsen不動点理論を用いて、不安定不動点のねじれ数全体の集合が、不動点の絡み数全体の集合と一致することを示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takashi Masuoka: "Periodic points of disk homeomorphisms having a pseudo-Anosov component" Hokkaido Math.J.27・2. 423-455 (1998)

  • [文献書誌] Eijirou Hayakawa: "Markov maps on trees" Math.Japonica. (発表予定).

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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