研究分担者 |
森杉 馨 和歌山大学, 教育学部, 教授 (00031807)
小松 和志 高知大学, 理学部, 助手 (00253336)
下村 克己 高知大学, 理学部, 助教授 (30206247)
梅原 純一 高知大学, 理学部, 教授 (30036537)
小林 貞一 高知大学, 理学部, 教授 (30033806)
|
研究概要 |
本年度は,A_n空間の再定義に必要な複体の構成,それを用いたA_n空間およびA_n空間の間のA_n写像の再定義,およびHarper-Zabrodskyコホモロジー作用素の非安定化作用素を用いたホップ空間の研究を行った. 1.A_n空間の再定義に必要な複体は,n次元ユークリッド空間R^nにおける,点(1,2…,n)のn次対称群の作用による軌跡のconvex hullである.これはすでに多くの研究者により,高位ホモトピーの研究に用いられてきているが,我々が行ったことは,この複体の退化作用素の再定義である.退化複体はこれまでのものではA_n空間の定義においては十分であるが,A_n空間の間のA_n写像の定義に対しては適当でないことがわかっている.すなわち,A_n空間の定義に用いる退化作用素と,A_n写像の定義に用いるそれとは異なるのである.そのため新たな構成が必要であった. 2.上記の複体を用いてA_n空間およびA_n空間の間のA_n写像を再定義した.さらにこの定義がこれまでの定義と同値であることを示した.また,この複体を用いてA_n空間の射影空間を再構成した. 3.Harper-Zabrodskyコホモロジー作用素の非安定化作用素を用い,mod3有限ホップ空間のコホモロジーを研究した.特にホモロジーのPontrjagin積が結合的である場合のコホモロジー環を完全に分類した.
|