研究分担者 |
西村 純一 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 助教授 (00025488)
長田 正幸 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 助教授 (10107229)
長谷川 和泉 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 教授 (50002473)
櫻田 邦範 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 教授 (30002463)
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研究概要 |
ヒルベルト空間上の有界線形作用素Aに対して0より大きく2以下の変数tに対してAの作用素ノルムω(t,A)が定義できる。このω(t,A)はt=1のとき、||A||(作用素ノルム)t=2のとき、ω(A)(数域半径)になる性質がある。ω(t,A)が1以下になる特徴付けとして|〈Aχ,χ〉|,||Aχ||(||χ||が1以下)を用いた特徴付けがあるが、1997年Li,Tsing and Uhligが示した一般化された数域の性質を用いてた特徴付けを与える。 また、我々はω(t,A)を|〈Aχ,χ〉|,||Aχ||を用いて表す。さらに、この特徴付けを用いると、Mathiasと研究代表者が示したω(t,A)を数域半径を用いて表現する式が導かれることがわかる。t〉2の時はw(t,A)は必ずしもノルムにならないが、この場合にも、|〈Aχ,χ〉|,||Aχ||(||χ||が1以下)を用いてω(t,A)が1以下になる特徴付けを与えるが、tが2以下の場合とは若干様相が異なることに注意をする。 さらに、一般には作用素半径は有限次元の時にも計算することは易しくないが、中路と研究代表者は2次元の場合にMisraの結果を用いると、ω(t,A)が1以下の特徴付けができることを示した(この結果は2次作用素、即ち、A^2+γA+sI=0(γ,sはある複素数)を満たす作用素に一般化できる)。それが別掲の論文である。 また、これらの結果は京都大学で開催された作用素論における不等式の研究集会(1997年11月)、関数空間セミナー(北海道大学、1997年12月)の研究集会で発表してきている。
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