研究課題/領域番号 |
09640145
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
清水 悟 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90178971)
|
研究分担者 |
児玉 秋雄 金沢大学, 理学部, 教授 (20111320)
中川 泰宏 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90250662)
長澤 壮之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70202223)
尾形 庄悦 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90177113)
新井 仁之 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10175953)
|
キーワード | 複素有界領域 / 正則同値問題 / 正則自己同型群 / ラインハルト領域 / トーラス作用 / 二木指標 / アーベル多様体の退化 / 接コ-シ-・リーマン方程式 |
研究概要 |
本研究では、複素多様体の上への群作用の研究を中心に、研究代表者および各研究分担者の専門分野において主として、つぎのような研究成果を得た。 1.複素多様体の上への群作用の研究の成果として、非有界なラインハルト領域の上へのトーラス作用の標準化について、いくつかの結果を得た。具体的には、与えられたラインハルト領域が擬凸で、座標超平面を含まない場合を考察した。その際、ラインハルト領域の対数像が含む極大な線形部分空間の次元をラインハルト領域の非有界性の尺度とし、それが(1)1であるとき、あるいは、(2)領域の複素次元より1だけ小さくなるとき、トーラス作用の共役性を示した。また同時に、これらの場合に正則同値問題に解答を与えた。(2)の場合については、ラインハルト領域に付随するQ-階数の正則不変性もあきらかにした。 2.トーラス作用の研究の一環として、二木指標の一般化にあたる板東・カラビ・二木指標を研究した。またアーベル多様体の退化に関して、その符号数不足指数を計算した。 3.複素領域の上への群作用の研究に関連して、境界が滑らかとは限らない一般複素楕円体の、正則自己同型群の観点からの特徴付け問題を研究した。そしてある種の楕円体に対しては、ウエブスターのCR-不変量が応用できることがわかった。 4.複素領域の上への群作用を研究する際に必要となる、複素領域の境界での解析学に関連して、強擬凸CR多様体上の接コ-シ-・リーマン方程式に対する新しいモリイ・ヘルダー評価を証明した。また微分方程式論において、ナヴィア・ストークス方程式の解のエネルギー不等式の精密化に関する研究を行った。
|