研究分担者 |
会田 茂樹 東北大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (90222455)
大野 芳希 東北大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (80005777)
鈴木 義也 東北大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (30005772)
岡田 正己 東北大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (00152314)
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研究概要 |
ハーディー空間の構造を実解析学の立場から研究する一つの方法としてのフーリエ集積作用素からの接近と、確率論からの接近において、良い成果を得ることができた。 n次元ユークリッド空間上の有界な関数φ_1,φ_2,…が与えられると、フーリエ変換をφ_1,φ_2,…倍するというフーリエ集積作用素T_1,T_2,…が考えられる。φ_1,φ_2,…は格子点でも定義されており、フーリエ係数がφ_1,φ_2,…倍されるという、周期関数に対するフーリエ集積作用素、T_1,T_2,…が同時に考えられる。作用素列{Tν},{Tν}のそれぞれが作る最大作用素をM,Mとする。 n次元ユークリッド空間上の関数から作られる2つの空間、F_1,F_2があり、最大作用素、MがF_1からF_2への連続な作用素となるとき、この連続性がMに伝播するだろうかというのが我々の興味の対象である。 F_1,F_2がL^P-空間や弱L^P空間の場合、この伝播性があることを昨年報告したが、これらを含む形で、F_1,F_2がローレンツ空間の場合の定理を得、見通しのよい証明を与えることができた。 確率からの接近の過程において、ループ空間の解析で、スペクトルギャップ、ソボレフ型の不等式、等周不等式に関する研究が行われた。そして、オルンスタイン・ウーレンベック作用素の自己共役性、ループ空間上での対数型ソボレフ不等式、リー群のループ空間での微分の性質、ディリクレ形式の既約性等についてよい結果を得ることができた。
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