研究課題/領域番号 |
09640147
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
武元 英夫 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (00004408)
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研究分担者 |
森岡 正臣 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (10174400)
山田 春樹 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (00092578)
萬 伸介 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (40019849)
白井 進 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (30115175)
吾妻 一興 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (70005776)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | フオン・ノイマン環 / 部分等距離作用素 / 冪部分等距離作用素 / 隣接作用素 / グラフ / ド・モルガン代数 / 不動核 / 非可換微分幾何 |
研究概要 |
2年間に行った研究において幾つかの新しい知見が得られた。交付申請時の研究目的・研究実施計画における目的の一つである部分等距離作用素から生成されるフォン・ノイマン環の型の決定に対しては、グラフに付随した隣接作用素が部分等距離作用素である場合にはI型のフォン・ノイマン環しか生成しない事が示された。また、斎藤が挙げていた問題の解決を含む結果として、幕部分等距離作用素から生成されるフォン・ノイマン環の型はI型しかないということをが示され、斎藤が推測したすべての型を生成するような幕部分等距離作用素を選べるかということに対して、完全な解答を与えることができた。その証明には直接かかわっていないが、幕部分等距離作用素の特徴付けの結果を得ることができた。これは、前の斎藤の問題には直接かかわっていないが、従来と異なる特徴付けであり、これを証明したアイディアが有用な役割を果たした。また、グラフ理論とのつながりでド・モルガン代数、クリーネ代数の特徴付,けを与えることができた。その際に導入した新しい概念である不動核はフォン・ノイマン環の間の写像の性質を調べているうちに得られたもので、この概念がさらにフォン・ノイマン環の間の写像の性質を調べる上に重要な役割を持つのではないかと考えられ、今後の発展に期待するものである。また、グラフが全閉路的であるための新しい十分条件を与える結果が得られた。ここで用いたアイディアは、今後、グラフに付随した隣接作用素の研究を進める上において有用な役割を持つもので作用素論への応用へと発展される結果であると考える。さらに、無限有向グラフに付随した作用素の関係した指数を調べることによって、隣接作用素のスペクトル半径、数域とノルムの関係を完全に決定しものである。また、作用素環の構造研究に関連した非可換微分幾何に応用される葉層多様体に関する結果を得ることができた。
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