研究課題/領域番号 |
09640153
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
堀内 利郎 茨城大学, 理学部, 教授 (80157057)
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研究分担者 |
下村 勝孝 茨城大学, 理学部, 講師 (00201559)
大嶋 秀明 茨城大学, 理学部, 教授 (70047372)
高野 勝男 茨城大学, 理学部, 教授 (30007827)
小野瀬 宏 茨城大学, 理学部, 教授 (80007559)
大西 和榮 茨城大学, 理学部, 教授 (20078554)
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キーワード | 退化楕円型方程式 / 特異点の除去 / ポテンシャル論 / ソボレフのうめ込み定理 / キャパシティ / 非線形楕円型方程式 |
研究概要 |
1. 退化楕円型方程式の解の特異点の除去可能性の研究について (1) 主要部が線形の場合において特異点が除去可能になるための十分条件が得られた。この条件は特異集合(解の特異点が存在する可能性のある集合)の大きさ、非線形項の増大度と要部の退化の仕方に関する条件で、直観的には特異集合のある種のキャパシティに関する条件である。また特異集合がなめらかである場合にはこの条件が必要十分であることが示された。 (2) 主要部が非線形である場合に上記の結果が拡張された。特に、非線形項(吸収項)のルジャンドル変換をすることにより得られるコンジュゲイト関数を導入することにより、キャパシティを本格的に用いた精密な議論が展開された。 2. クリティカルな非線形項を持つ準線形退化楕円型方程式の研究について (1) クリティカルな非線形項を持つ準線形退化楕円型方程式が研究され、その応用として、モデル作用素の解析を通して重み付きソボレフの不等式の最良定数と極値関数の存在・非存在が調べられた。そこでの結論は、最良定数は退化の仕方に連続的には依存せず、極値関数の存在も、従来知られていた領域の幾何学的性質への依存だけではなく、退化の仕方に大きく関係するということであった。 (2) 内部退化をする一般な楕円型方程式の有界な解の存在が研究された。また解の1階微分の評価をするため積型のソボレフ不等式の研究がなされた。 3. ポテンシャル論の研究について 吸収項を持つ非線形退化楕円型方程式の解の特異性を測るために極々なキャパシティの研究がされた。またキャパシティゼロ集合の特徴付けが1と関連してなされた。
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