研究課題/領域番号 |
09640154
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
剣持 信幸 千葉大学, 教育学部, 教授 (00033887)
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研究分担者 |
角谷 敦 広島修道大学, 経済科学部, 助教授 (60248284)
愛木 豊彦 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (90231745)
大谷 光春 早稲田大学, 理工学部, 教授 (30119656)
鵜沢 正勝 千葉大学, 教育学部, 教授 (80009026)
蔵野 正美 千葉大学, 教育学部, 教授 (70029487)
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キーワード | 相転移 / 劣微分作用素 / 非線形発展方程式 / ステファン問題 / 自由境界問題 |
研究概要 |
本研究は、相転移を伴う非線形現象(液体の凝固、固体の融解、結晶成長等)について、モデリング、理論解析、数値シミレーションを行う学際的かつ総合的研究である。本年度の主な研究成果は次の通りである。 1.液体-液体、液体-固体相転移のモデルを再検討し、現象論的な立場から、従来のものよりもより現実的なモデルを提案した。非線形解析学の劣微分作用素を有効に使い、非線形放物型偏微分方程式系としてモデルを表現することに成功した。 2.上記の新しいモデルについて、理論解析を行い、解の大域的存在、一意性の証明に成功した。モデルの理論解析のために新しい数学的テクニックが開発されたが、その中でも、30年間未解決のままであった非線形楕円型作用素の問題を解いたことは大きな研究成果といえる。 3.相転移モデルの構造の本質を明らかにするために、その抽象化として、ヒルベルト空間における時間依存の劣微分作用素方程式についてその解の大域的存在、一意性を証明した。更に、それが生成する力学系の漸近安定性を大域的アトラクターの立場から研究した。これに関連する数値シミレーションも開始したが、まだ次年度に向けての準備の段階である。 4.上記の相転移モデルと密接な関係がある時間依存の2重オブスタクル問題に着手し始めた。次年度の課題の1つとして位匿づけている。
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