研究課題/領域番号 |
09640159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 東北大学 (1999) 東京大学 (1997-1998) |
研究代表者 |
堤 誉志雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10180027)
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研究分担者 |
竹田 雅好 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30179650)
小薗 英雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00195728)
島倉 紀夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60025393)
水町 徹 横浜市立大学, 理学部, 助教授 (60315827)
長澤 壮之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70202223)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 非線形波動方程式 / kdv方程式 / 初期値問題 / 適切性 / ホワイトノイズ / 確立微分方程式 |
研究概要 |
平成11年度は2つの研究課題に取り組んだ。 1つは、伝播速度の異なる非線形波動方程式系の初期値問題の可解性についてである。2次の非線形項を持つ非線形波動方程式の時間局所的適切性が成立する最も広い関数空間は何かという問題は、偏微分方程式論における基本的問題である。この問題は方程式の幾何学的対称性と密接に関連しており、特に波動方程式の場合はローレンツ不変性を関係していることが知られている。今回、伝播速度の異なる連立系を考えたときはローレンツ不変性が壊れることに着目し、どのような2次の非線形性のときは、伝播速度が同じ連立系よりも広い関数空間で適切性が成立するか調べた。また、この結果をプラズマ物理に現れるザハロフ方程式に適用して、小さな初期値に対してはエネルギークラスにおいて時間大域解の存在を証明した。 2つ目は、Korteweg-de Vries方程式に確率的揺乱を加えたときの、初期値問題の可解性を研究した。このような問題は、プラズマにおけるイオン音波の伝播をKorteweg-de Vries方程式で記述しようとすると現れる問題である。数学的には、時間に関して滑らかでない外力項をもつ方程式を考えなければならないという困難さがある。特に、外力が付くと一般に逆散乱法が使えず、函数解析的手法が威力を発揮する。今回、新しい非線形項に関する評価式を得ることにより、滑らかでない外力項を処理することに成功した。
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