研究分担者 |
石村 直之 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (80212934)
藤田 岳彦 一橋大学, 商学部, 助教授 (50144316)
山田 裕理 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50134888)
岩崎 史郎 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (00001842)
永島 孝 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (00017526)
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研究概要 |
まず,流体の運動を記述するNavier-Stokes方程式の外部問題について,時間によらない外力がある場合に,無限遠方で0に近づく定常解が存在するための,外力に対する十分条件を求めた.この問題については最近優れた結果が,Navotny,Padula両氏及びBorchers,宮川鉄朗両氏等によって得られ,その定常解についての精密な評価も得られているが,彼らの結果は,滑らかさについてのかなり制限的な条件をみたす外力に対してしか適用できなかった.我々はポテンシャルに対する必要最小限の条件のもとで弱Ln-空間に属する定常解が存在することを示した. 次に,上で得られた定常解の安定性を調べた.Borchers,宮川鉄朗両氏は,3次元以上の場合に,彼らの得た定常解の弱Ln-空間における安定性を,定常解についての精密な評価を用いて示しているが,彼らの結果は,定常解が,従って外力がある程度滑らかな場合しにか適用できなかった.ここでは彼らの条件をより一般的なものに置き換え,上で得られたポテンシャルに対する必要最小限な条件のもとでの弱Ln-空間に属する定常解が,やはり弱Ln-空間に属する小さな摂動に対して安定であることを示した.この研究によって,特に3次元の場合には定常解の存在と安定性が共に示せる空間として弱L3-空間が取れることが判明した.これは無限遠方で0に近づく小さい定常解に関する決定的な結果である.
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