研究概要 |
いわゆるrough operatorsの例として,滑らかさの正則性のない積分核から定義される特異積分作用素が考えられるが,これに対しては荷重ノルム不等式がJ.L.Rubio de Francia,J.Duoandikoetxea等により研究されている. 一方,Littlewood-Paley理論における滑らかさの正則性のない積分核から定義される square functionsに対しては,このような結果はLebesgue測度に関して平方可積分な関数空間に対してのみ,R.R.Coifman-Y.Meyerにより得られているだけである. そこで,(Muckenhoupt の)重みつきのLebesgue測度に関してp乗可積分(1<p<∞)な関数空間上で,滑らかさの正則性のない積分核から定義されるsquare functionsを調べ,積分核のサイズに関するある条件のもとで,それらの有界な写像性を証明した. 証明方法は,J.L.Rubio de Frncia-J.Duoandikoetxeaの特異積分作用素に対する方法(補外理論の応用)をsquare functionsの場合に適合させることである. この結果の応用として2つのことが示された: (1)上半空間におけるある種の測度が,MuckenhouptのA_2-weightに関して,Carleson測度であること. この種の結果はJ.-L.Journe^^1によって得られていたが,これはJ.-L.Journe^^1の結果において上半空間における測度を定義する際,積分核の滑らかさの正則性に関する仮定が不必要であることを示したものである. (2)滑らかさの正則性の仮定されていない積分核から定義される多変数のMarcinkiewicz積分の,重みつきのLebesgue測度に関してp乗可積分(1<p<∞)な関数空間上での有界な写像性.
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