研究分担者 |
横山 美佐子 静岡大学, 理学部, 助手 (80240224)
佐藤 宏樹 静岡大学, 理学部, 教授 (40022222)
井関 裕靖 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90244409)
吉川 謙一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助手 (20242810)
谷川 晴美 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助手 (30236690)
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研究概要 |
本年度は,タイヒミュラー空間のWei1-Petersson計量に関する幾何学的性質を中心に、さらにそれに関連するリーマン面やクライン群の複素構造の変形や双曲3次元多様体などの研究を行った。 中西敏浩は、錐点つき双曲曲面のタイヒミュラー空間の実代数的表現を求めた。その応用として、Wei1-Petersson計量のWolpertによる表現公式をもちいて、4つの錐点を持つ球面のモジュライ空間の面積を具体的に計算した。 谷川晴美は複素解析的立場、および双曲幾何学的立場からリ一マン面上の射影構造を研究した。 吉川謙一は、Qui11en計量の退化同題を研究し、部分的な解決を与えた。その応用として、Abel多様体のテ-タ因子の解析的トーションがSiegel保型形式で与えられるというKronecker極限公式のアーベル版を示した。 井関裕靖は、クライン群の変形に対するクライン群の極限集合のハウスドルフ次元の挙動、および対応する共形平坦な多様体の変形について考察した。変形の極限で起こる退化は、ある場合には、共形平坦な多様体の連結和分解を通して理解できることを示した。 佐藤宏樹は古典的ショットキイ群およびショットキイ空間の研究した。特に,実型の場合、ショットキイ空間の形状,ショットキイ・モジュラー群および基本領域を求めた。それを用いて,実型の場合,それらの群のヨルゲンセン数8種類すべて求めた。また,初等的クライン群すべてのヨルゲンセン数も求めた。 横山美佐子は、誤差を含む情報に基づく写像度の計算についての研究、及び、3次元軌道体の基本群の分解を実現する軌道面の存在についての研究を行なった。
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