研究課題/領域番号 |
09640185
|
研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
長田 まりゑ 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (80030378)
|
研究分担者 |
中本 淳浩 大阪教育大学, 教育学部, 助手 (20314445)
中井 英一 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (60259900)
安井 義和 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (20030372)
|
キーワード | 作用素環 / 自己同型写像 / 非可換力学系 / エントロピー / 状態 / 自由積 / C^V-環 / 接合積 |
研究概要 |
有限型ノイマン環の自己同型写像αに対するCS-エントロピーH(α)と、その拡張である無限型ノイマン環、更には、C^*-環の自己同型写像に対するCNT-エントロピーh_φ(α)は、α-不変な状態φに依存しているが、状態に依存しないエントロピーとして、ボイクレスクはht(α)を導入した。このht(α)は、テンソル積に関する部分加法性を満たすという点に於いて、CNT-エントロピーより、扱いやすい性質を持っており、h_φ(α)【less than or equal】ht(α)を一般的に満たす。研究発表の項の最初に揚げた論文に於いては、このht(α)の定義を修正して、新しいエントロピーht_φ(α)を定義し、関係式h_φ(α)【less than or equal】ht_φ(α)【less than or equal】ht(α)を示すと共に、これら3種のエントロピーが異なる事を具体的な例を与える事により示した。更に、以前、研究代表者は、ジョーンズの指数理論の観点から、有限型因子環Mの部分因子環Nの構造を決定するオクニアヌの自己準同型写像Γに対して、指数[M:N]とCS-エントロピーとの関係式2H(Γ)=[M:N]を示したが、Mが無限型の場合にも、これに相当する関係が成立する事を、今回導入したht_φ(・)を用いることにより証明することが出来た。
|