研究分担者 |
阿賀岡 芳夫 広島大学, 総合科学部, 助教授 (50192894)
吉田 敏男 広島大学, 総合科学部, 教授 (10033854)
古島 幹雄 広島大学, 総合科学部, 教授 (00165482)
今野 均 広島大学, 総合科学部, 助教授 (00291477)
小泉 伸 尾道短期大学, 助教授 (90205310)
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研究概要 |
1.L^p急減少関数の主系列表現によるフーリエ変換の像は非ユニタリ主系列表現にまで解析接続され,この中に部分表現として離散系列表現が含まれるため,離散系列表現によるフーリエ変換の像と複雑に関係しあうことになる。これは主系列表現の中への離散系列表現の埋め込みを決定するという表現論の問題に帰着されるが,これはさらにハリッシュ・チャンドラのC関数を決定するという問題に帰着される。この問題は実階数1の半単純リー群のハリッシュ・チャンドラのC関数の具体形を得ることにより解決されるが,現在SO(n,1)とSU(n,1)の場合に具体形を得た。またこれを用いてSU(n,1)の正則離散系列と反正則離散系列の表現のU(n-1,1)へ制限したときの既約分解を具体的に構成した(投稿中)。 2.運動群の場合にはシュバルツ空間のフーリエ変換像の決定といった,フーリエ変換による像の決定問題はすでに解決されており,これを用いて調和解析の諸問題を研究を行っている.ユークリッド空間の場合には,関数とそのフーリエ変換による像との間には不確定性原理と呼ばれる顕著な性質があり,現在までにさまざまな定理が知られている。特にハ-ディの定理は関数とそのフーリエ変換が共に急々減少(指数減少)であるものは,恒等的にゼロであるものに限ることを示すものであり,不確定性原理の一つである。現在ハ-ディの定理およびハ-ディの定理において関数とそのフーリエ変換の評価をL^pノルムとL^qノルムに緩めたL^pに版ハ-ディの定理が運動群の場合で成り立つことの証明を得た(投稿中)。 3.量子フィン代数U_q(sl_2)の楕円関数的変形代数U_<q,p>(sl_2)を定式化し、その自由場表現を与えた。また、コセット理論に対応する拡張されたヴィラソロ代数のq-変形の存在が予想され,U_<q,p>(sl_2)はそのscreening currentsの満たす代数と同一視されるべきとの結果を得た(掲載予定)。
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