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1998 年度 実績報告書

超越整関数による複素力学系の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09640199
研究機関高知大学

研究代表者

諸澤 俊介  高知大学, 理学部, 助教授 (50220108)

研究分担者 藤解 和也  金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (30260558)
大坪 義夫  高知大学, 理学部, 助教授 (20136360)
小駒 哲司  高知大学, 理学部, 教授 (20127921)
加藤 和久  高知大学, 理学部, 教授 (20036578)
新関 章三  高知大学, 理学部, 教授 (60036572)
キーワード複素力学系 / ファトウ集合 / ジュリア集合 / 超越整関数 / 値分布論 / 超越整関数の位数 / 遊走領域 / ベーカー領域
研究概要

超越整関数の力学系の研究において諸澤は昨年に引き続き関数族f_λ(z)=λz exp(z)を考えた。これは複素1変数λの関数族である。特にf_λ(z)のファトウ集合が空で無い時に、その各成分が有界となる変数空間の領域を求めた。方法としてはジュリア集合内のある曲線について調べるという位相的方法を用いた。この方法は、この関数族に限らずに、適当な曲線をそのジュリア集合の中に見い出すことができるのであれば用いることができる。応用として、そのジュリア集合がシルピンスキー・カーペットと呼ばれる位相的特徴を持つ超越整関数を具体的に求めることができた。これらをまとめて論文とした。
関数族f_λ(z)=λz exp(z)は特異有限型と呼ばれる関数の族である。一方、そのファトウ集合の成分が有界なものからなるかどうかという問題に対して、その条件としてその超越整関数の位数が小さいということが考えられてきた。そのような超越整関数は一般に特異有限型でない。藤解と諸澤は値分布論の立場からこの問題を考えた。特にこのような場合に有界なファトウ成分を持つ時に、それが遊走領域になるのではないかと予想している。この問題について活発に情報収集と研究討論を行った。
特異有限型でない時には、そのファトウ集合はベーカー領域を持つこともあり得る。諸澤は真に周期的なベーカー領域を持つ超越整関数の具体的例を構成することができた。このことを論文とした。
加藤は一般化されたクッキー・カッター・カントール集合のハウスドルフ次元を調べた。その応用として、2次写像の不変集合のハウスドルフ次元に対する評価式を得た。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 諸澤 俊介: "An example of cyclic Baker domains" Mem.Fac.Sci.Kochi Univ.(Math.). 20. 123-126 (1999)

  • [文献書誌] 諸澤 俊介: "Local connectedness of Julia sets for transcendental entire functions" Proc.Int.Conf.Nonlinear Analysis and Convex Analysis. 印刷中. 印刷中 (1999)

  • [文献書誌] 新関 章三: "On a convergence theorem in L_p-space and some sci.of its application" Mem.Fac.Kochi Univ.(Math.). 19. 45-55 (1998)

  • [文献書誌] 加藤 和久: "Hausdorff dimensions of generaalized cookie-cutter Cantor sets" Far East J.Appl.Math.2. 191-202 (1998)

  • [文献書誌] 小駒 哲司: "On a Problem of Nagata related to Zariski's problem" Osaka J.Math.35. 487-491 (1998)

  • [文献書誌] 大坪 義夫: "Optimality in multi-person stopping problem with general rewards" Proc.Int.Conf.on Nonlinear Analysis and Convex Analysis. 印刷中. 印刷中 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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