研究課題/領域番号 |
09640209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
高桑 昇一郎 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (10183435)
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研究分担者 |
戸田 正人 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (80291566)
肥田野 久二男 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (00285090)
西岡 國雄 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (60101078)
大仁田 義裕 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (90183764)
倉田 和浩 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (10186489)
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キーワード | 偏微分方程式 / 非線形問題 / 調和写像 / 大域解析学 / ゲージ理論 |
研究概要 |
幾何学の非線形問題の解と特異解について偏微分方程式論の立場から研究を行った。はじめに、弱収束する調和写像の列について、その極限として表される写像は、一般には特異点をもつ調和写像となることが知られていたが、本研究では、写像の一階微分から定まる共形不変量を考え、その不変量が一様有界という、条件の下では極限写像は、特異点をもたず微分可能な写像となり、その収束も部分列をえらぶことにより、任意の階数の微分が広義一様収束するというコンパクト性定理を示した。証明において重要や役割を担うのが、ユークリッド空間全体で定義された調和写像で前述の不変量が有限なものは、定値写像に限るというリュービルの定理を調和写像への一般化した結果である。この結果を論文として発表した。次に、特異点をもつ調和写像にについて、一階微分の特異点の近くでの挙動についての結果として、一階微分の一様評価を導き、それを用いて、特異点をもつ調和写像に対して、前述のコンパクト性定理を拡張した。この研究については、仮定する条件についてまだ改善の余地があると考えられるために現在も継続中である。次にゲージ理論に現れるヤング-ミルズ接続について、5次元以上の多様体について調和写像の場合と同様のコンパクト性定理が成立することを証明した。この結果を論文に作成し、現在投稿中である。現在、ゲージ理論におけるモノポール方程式やディラック作用素についての研究も行っており、これについては来年度に継続することになっている。
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