研究課題/領域番号 |
09640226
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
富山 淳 日本女子大学, 理学部, 教授 (30006928)
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研究分担者 |
藤崎 リエ子 日本女子大学, 理学部, 助教授 (30060635)
峰村 勝弘 日本女子大学, 理学部, 教授 (20060684)
大枝 一男 日本女子大学, 理学部, 教授 (10060675)
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キーワード | C^* 環 / 位相力学系 / 充足群 |
研究概要 |
コンパクトな空間X上の位相同型sによる力学系(X、s)と対応するC^*-環A(s)を考える。これらの相互作用について、まず同型問題についてはイデヤルの構造は力学系より見ると必ずしも同型で保存されないが周期点の集合が高だか可算のときにはそれがいつも保存されることを示した。また此の問題の基本背景として通常の力学系論では見られないその表現論をC^*-環論を通じて導入し知られていた結果(A(s)の表現の単純性やいつその像がクロス積の構造を持つか等)の統一的再構成を行った。これは富山が参加した97年7月の中国上海での作用素環、作用素論の国際会議のProceedingsに発表が予定されている。 一方sの充足群についてはその連続部分群の正規化群とA(s)の連続関数環を保存する同型対応群の間のExact sequenceが一般に得られることを示すことに成功した(富山)これは以前にはカントル集合上の極小力学系という非常に限られた系でのみ成立が知られていたものである。さらに充足群とその有界部分群、連続部分群の役割のいくつかを解明した。 以上の結果は最終のまとめは富山が行っているがその間には大枝との微分方程式よりの力学系についての討論、藤崎、峰村によるFoliationの構造また幾何学的抽象よりの問題点の議論によること大きい。更に本研究の旅費により九州、関西方面のエルゴード論、力学系論の研究者と直接会い討論を重ねることができた。その結果は特に充足群の研究に現れている。さらに本研究費により当教室ではこれまでそなえていなかった力学系、作用素環の文献のいくつか購入することができ本研究の進展に影響をみた。
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