研究分担者 |
吉田 祐治 北九州大学, 経済学部, 教授 (90192426)
門田 良信 和歌山大学, 教育学部, 教授 (90116294)
丸山 研一 千葉大学, 教育学部, 助教授 (70173961)
剱持 信幸 千葉大学, 教育学部, 教授 (00033887)
鵜沢 正勝 千葉大学, 教育学部, 教授 (80009026)
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研究概要 |
本研究は,ソフトで柔軟かつ融通のきく動的計画法(以下D.P.と略記)の数理構造的理論の構築を目的として,平成10年度は,マルコフ・セット連鎖モデル,ファジィ決定モデルの研究を進めると共に,D.P.のfuzzy clusteringへの応用を試みた.主な研究成果は次の通りである. 1. 高度の頑健性(robustness)が要求される環境でのマルコフ決定過程をマルコフ・セット連鎖を用いて定式化(Controlled Markov Set-Chains)して,長期間の平均期待利得をParetoの意味で最大にする政策を求めるためのD.P.方程式の導出とアルゴリズムの開発に成功した. 2. ファジィ・ストピンングルール(fuzzy stopping rule)を導入して,ファジィ動的システムの最適停止問題を定式化し,D.P.の適用可能性の検討を通して,D.P.の適用範囲を拡大した. 3. 2つの要素の間にファジィ距離が与えられているclustering problemに対してD.P.を適用してcluster内の平均ファジィ距離の総和をfuzzy max orderの意味で最小にするclusteringを見出すことが出来た. これらの研究結果は,Fuzzy Sets and Systems(Vol.101,1999,pp.439-443),Computers and mathematics withApplication(1999).Bulletin of Informatics and Cybernetics(Vol.31,1999)等の学術雑誌に掲載予定であり,京都大学数理解析研究所の研究集会や数学会で口答発表している.その他,本研究に参加した研究者は,本研究の実施計画に基づき,それぞれ一定の成果を納め,研究論文として発表している.
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