研究課題/領域番号 |
09640258
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
井原 俊輔 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (00023200)
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研究分担者 |
伊藤 正之 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (60022638)
松本 裕行 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (00190538)
小澤 正直 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (40126313)
築地 立家 名古屋大学, 情報文化学部, 助手 (70291961)
松原 洋 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (30242788)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | ガウス型通信路 / 情報量 / 大偏差定理 / データ圧縮 / 符号化定理 / エントロピー |
研究概要 |
確率過程の研究とその情報理論への応用を研究し「ガウス型通信路の研究」および「大偏差定理の研究とその情報理論への応用」において研究成果をあげることが出来た。 ガウス型通信路は通信路の中でも最も基本的なものの一つで多くの人によって研究されてきている。特に、ガウス型通信路を通して送られる情報量を計算することは基本的なことである。確率過程の標準表現を用いることにより、特別な制限は何もない最も一般的な枠組みの下でフィードバックのある連続時間ガウス型通信路における情報量の公式を導いた。この情報量の公式はこの方向でのほぼ最終的な結果であり、これを用いて通信路容量、通信路符号化定理などについてもいくつかの性質を導いた。 近年確率論においては大偏差定理がさかんに研究されている。一方、情報理論の展開においては、種々の極限定理が重要な役割を果たす。これらの極限定理は従来は大数の法則のレベルで論じることが多かった。我々は大偏差定理を応用していくつかの極限定理を精密化し、新しい知見を得ることができた。たとえば、確率過程のパス(軌道)の再帰確率および再帰時間の漸近挙動を調べ、これらの結果を符号化における誤り確率の評価に適用し、新しい結果を得た。また大偏差定理を適用することにより定常過程のスベクトル推定における仮説検定の誤り確率についての詳しい評価を得た。大偏差定理の情報理論への応用についてはさらに研究が進展しつつある。
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