• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

対称マルコフ過程とディクレ形式

研究課題

研究課題/領域番号 09640265
研究機関東北大学

研究代表者

竹田 雅好  東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (30179650)

研究分担者 亀山 敦  大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助手 (00243189)
長井 英生  大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (70110848)
高木 泉  東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (40154744)
増田 久弥  東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (10090523)
キーワードディクレ形式 / 大偏差原理 / ファイマン-カッツ汎関数 / 対称マルコフ過程
研究概要

対称なマルコフ過程はある乗法的汎関数によって、常にエルゴート性を持つ対称マルコフ過程に変換される事は以前示した。その結果の著しい点は、元の対称マルコフ過程が有限の生存時間を持つ場合であっても、エルゴート性を持つマルコフ過程に変換されることである。そのため、Donsker-Varadhan型の大偏差原理を生存時間有限な対称マルコフ過程にまで拡張することが可能になった。また、大偏差原理の上からの評価が、コンパクト集合だけでなく閉集合に対しても成立するための十分条件をある解析的な条件で与えた。その応用として、対称マルコフ過程の半群をL^P-空間でみたときのスペクトル半径がpに依らないためのある一般的な十分条件を得た。
加藤クラスと呼ばれる測度に対応する加法的汎関数からブラウン運動の時間変更過程が定義されるが、大偏差原理をその時間変更過程に応用することにより、ブラウン運動の全滞在時間、局所時間の挙動について調た。さらに、その測度に無限遠点の近傍で小さいという条件を置いてやると、上で示した一般論より時間変更過程のスペクトル半径はpに依らないことが示せる。それを応用してファイマン・カッツ汎関数が可積分にこなるための必要十分条件を、時間変更過程のスペクトルの下限に関する条件で与えることができた。そのことは、加藤クラスの測度をポテンシャルに持つシュレディンガー作用素がグリーン関数や正値解を持つための必要十分条件も同時に与えている。
その他、フラクタル上のブラウン運動に対して大偏差原理が成立することを確認し、それを用いて重複対数の法則を証明した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 竹田雅好: "Asymptotic propeties of generalized Feynmam-Kac functionals" Potential Analysis. 9. 261-291 (1998)

  • [文献書誌] 竹田雅好: "Exponential decay of lifetimes and a theorem of Kac in total occupation times" Potential Analysis. in press. (1999)

  • [文献書誌] 竹田雅好: "Large deviations and related LIL's for Brownion motions on rested fractals" Osaka J.Math.in press. (1999)

  • [文献書誌] 高木 泉: "On the location and profile of spike-layer solutiovs to a singular pertarled sewilinas Dividlet problem" Duke Math.J.94. 597-618 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi