研究分担者 |
坂本 亘 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (70304029)
谷口 正信 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (00116625)
白旗 慎吾 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (10037294)
衞藤 俊寿 富士通大分ソウトウェア, ラポラトリ 統計解析, 主任(研究員)
大瀧 慈 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (20110463)
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研究概要 |
前年度からの「変換の諸型と諸法」に関する理論と応用の研究を継続し,さらに特定の主題を深耕した.とくに,本研究の最終年度にあたるため,今後の研究へつなぐことに配慮し,その成果をまとめる方向に注力し,本研究で得られた生産的知見と今後の研究の必要な課題を整理した. ・ベキ変換の拡張の諸型を「目標と仮定」に注目することから,2重ベキ正規化変換,2重ベキ加法化変換,2重ベキ均一化変換を提案し,その性能を評価し,実際場面での適用の有用性を示唆した. ・ベキ変換が「無変換」(正規性の成立)の場合を「無修正」で含むように,調整する変換公式を提案し,それに基づく推測の方法とソフトウェアを開発した. ・ノンパラメトリック変換ACEを射影追跡回帰で用いる方法を提案し,その性能を評価した.この方法(主題)は適用場面の広さからも今後に期待を抱かせる. ・級分け観測値と計量値の混在,および欠測値,中途打ち切り(censored)観測値,打ち切り(truncated)分布の場面のような実際的な状況での変換諸法に基づく統計解析の方式とその性能を検討した.とくに,医療における評価指標のグレイドの適切性を検討し,実際の臨床試験の場面で検証した.さらに,級分け観測値と計量値が混在する場面では,無構造から有構造にわたるデータへも適用可能なことを示した.後者の場面は,とくに回帰の場面で有用である. ・ノンパラメトリック回帰に諸種の変換を組み入れることを探求し,その性能を評価した.なお,これらの研究成果の詳細は『統計的変換論:研究成果報告書』に記載・要約した.
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