• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

破壊現象の数理モデル化と解析

研究課題

研究課題/領域番号 09640275
研究種目

基盤研究(C)

研究機関山口大学

研究代表者

三好 哲彦  山口大学, 理学部, 教授 (60040101)

研究分担者 岡田 真理  山口大学, 工学部, 助教授 (40201389)
栗山 憲  山口大学, 工学部, 教授 (10116717)
幡谷 泰史  山口大学, 理学部, 助手 (20294621)
中内 伸光  山口大学, 理学部, 助教授 (50180237)
キーワード亀裂 / 破壊力学 / 特異解 / 有限要素法 / 数値解析
研究概要

2次元亀裂の数理モデル化が成功するかどうかは、破壊現象の数理モデル化とその解析が軌道にのるかどうか、すなわち、破壊力学を数学の対象となしうるかどうかの試金石ともいえるが、この面において極めて有望な前進があった。三好は2次元亀裂にたいし、亀裂面がstress freeという条件から、亀裂先端におけるきれつの曲率がRiccati型の常微分方程式に従うことを見出した。(stress freeでない場合も同様にあつかうことができる.)このモデルの特徴は、(1)方程式の係数に、通常の応力拡大係数K以外に、「高次」の応力拡大係数が現れている。(2)Riccati型であるため2次の非線型性があり、亀裂の分岐が扱える可能性がある。(3)「高次」の応力拡大係数を変位のみで計算する公式も同時に定式化されている。工学者によって現在利用されている数理モデルは、すべてなんらかの力学定な仮定に基づいて導かれたものばかりである。しかしこのモデルはそのような仮定は一切なしに導かれている。したがって、工学的な応用の面では他のモデルとさほど差はないかもわからないが、「近似」ではない最初の「亀裂モデル」であり、数学的な解析の対象になりうると期待している。現在、このモデルを使った数値計算を工学部機械工学科の研究者の協力を得て実行中であり、他のモデルとの比較等も含めてさまざまな角度からモデルの性質を調べる計画である。この研究にあたり、共同研究者からは貴重な協力を得るとともに、共同研究者の研究自体にもある種のインパクトを与えることができた。その成果の一部は研究発表の欄に記載のとうりである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 三好哲彦: "平面亀裂の支配方程式" 京都大学数理解析研究所講究録. (未定). (1998)

  • [文献書誌] Nakauchi,N.: "A Liouville theorem for p-harmonic maps" Osaka J.Math. (未定).

  • [文献書誌] Kuriyama,K: "Elementary proof of Klarkson's inegualities and their gemeralization" 山口大学工学部研究報告. 48・1. 119-125 (1997)

  • [文献書誌] 水田義明: "地層科学研究における3次元境界要素法解析" 境界要素法論文集. 14. 105-110 (1997)

  • [文献書誌] Sarka Matusu-Necasova: "Free foundary problem for the eguation of spherically symmetric motion of viscous gas(III)" Jpn.J.of Industrial and Applied Mathematics. 12・2. 199-213 (1997)

  • [文献書誌] Kawai,S.: "On the existence of n-harmonic maps" Compositio Mathematica. (未定).

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi