研究概要 |
本研究の目的のひとつ,「双曲性がくずれた場合,Large Deviationに関する双曲型力学系に対する結果の類似が確立できるか」という問題に対する解答が次の様に得られた。唯ひとつのindifferent periodic orbitを持つfinite to one a Bernaoulli mapに関しては、ルベ-グ測度に絶対連続な不変測度に関するPre imagesの分布に対する評価が得られ、これは丁度level 2 Large Deviation Principleにおける上からの評価となっている。この問題の解析には、Manchester大学から招へいしたM.Pollicott氏によるアドバイスが大変有効であった。更にまたPollicott氏滞在中に時間相関関数の減少のスピードの評価に関するポジティブは方向が見い出され、次年度にこの問題に関する完全な解答を与えるめどを持つ事できた。もうひとつの問題,「非双曲性が非線型性を伴いどの様に標準的な統計的な様相をくずしていくか」に対しては、10月に招へいした九州大学客員教授M.Denker氏による連日のレビュー・アドバイスを受ける事により、未だ中心極限定理が証明されていなかった新しい非双曲型力学系に対して適用可能な拡張された中心極限定理を得る事ができた.この新しい結果は現在「Trans.A.M.S]へ投稿中である。
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