研究課題/領域番号 |
09640290
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
太田 克弘 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (40213722)
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研究分担者 |
徳重 典英 琉球大学, 教育学部, 助教授 (00217481)
松本 眞 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (70231602)
前田 吉昭 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40101076)
榎本 彦衛 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00011669)
塩川 宇賢 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00015835)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | 三角形分割 / 四角形分割 / cycle parity / 写像類群 / 本型空間 |
研究概要 |
閉曲面上の三角形分割や四角形分割は、そのメッシュを十分細かくすることでその閉曲面を離散的に近似していると考えることができる。同じ頂点数の三角形分割や四角形分割に限っても非常にたくさん存在するが、まずそれらが互いに対角変形と呼ばれる局所的な変形の繰り返しで互いに移り合えるかどうかについての研究を行った。結果として、三角形分割については、十分頂点数が大きければ、すなわちそのグラフが閉曲面を十分よく近似していれば、互いに移り合うことが示された。一方、四角形分割においては、cycle parityと呼ばれる離散的不変量が存在し、それが閉曲面の写像類群の構造と深い関係にあることを示した。 閉曲面に埋め込まれたグラフにおける頂点の次数は、その点における曲面の曲率を離散化したものとみなせる。球面上に埋め込まれた3連結グラフにおいて、指定した大きさの連結部分集合で、どの程度次数和の小さいものが存在するか、すなわちどの程度曲率の大きい部分構造があるかについての研究を行った。 また、本型空間へグラフを埋め込む問題においては、まず辺が本の背と跨ってはいけないという制約のもとに、完全2部グラフが何ページの本型空間に埋め込めるか、という未解決問題に関して、既存の評価よりよい評価を得ることに成功した。一般のグラフについては、本の背と辺との交差数の下限の評価を与えた。 その他、トポロジーにおける写像類群のアルテイン群による表示、基本群へのガロア作用、整数論をもちいたDifference setの研究、既約多項式の探索、単体の等距離埋め込み問題、グラフを平面上の整数距離グラフとして埋め込む問題などについて研究した。
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