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1997 年度 実績報告書

遠方宇宙における初期形成銀河の赤外線分光観測

研究課題

研究課題/領域番号 09640319
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

岩室 史英  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80281088)

研究分担者 舞原 俊憲  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90025445)
キーワード赤外線天文学 / 銀河 / OH夜行
研究概要

すばる望遠鏡用OH夜行除去分光器の赤外カメラ部(CISCO)は、平成9年秋に科学観測用赤外線検出素子を取り付け、機械部分はほぼ完成した。このカメラは、内部にコリメートされた平行光束を持つため、グリズムなどの分散素子を入れることにより分光観測を行なうことも可能な装置である。平成9年夏以降、この装置の性能評価のための室内実験と並行して、異なる2種類の材質(フッ化バリウムと熔融水晶)で作られた直進プリズムを製作し、低分散多天体観測を行なう準備をした。冬には、国立天文台の赤外シミュレータ望遠鏡(口径1.5m)に取り付けるためのフランジを製作し、平成10年2月迄に2度の試験観測を行なった。この観測では主に、通常の撮像観測の他に、直進プリズムでの多天体分光観測モードの試験を重点的に行ない、赤方偏移z=2.2程度のクェーサー水素輝線を実際に捉え、その観測能力を実証することができた。また、平成9年春にハワイ大学の2.2m望遠鏡を用いて観測した電波銀河B3 0731+438の撮像観測も行ない、Kバンド(波長2.2μm)での1時間露出での検出限界が18等程度であることも確認した。これらの試験観測のデータは合計で約15GBにも達したため、ハードディスクを新たに数台購入し、大量のデータを効率よくまとめるための解析手法を確立することができた。これらの試験結果・観測結果は、秋期/春期2度の天文学会と、平成9年12月に行なわれた第三回すばるファーストライトシンポジウムで口頭発表し、平成9年8月のIAU総会及び平成10年3月のSOIEシンポジウムに於いてもパネル/ポスター等により発表した。現在、装置は順調に完成に向かっており、平成10年夏にはハワイでの最終調整を行なう予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shin Oya 他: "Near-lnfrored Speetroscopic Observation of the High-z Qaasar PKS0201+113" Publ.Astron. Soc. Jagan. 50. 163-168 (1998)

  • [文献書誌] Kentaro Motohara 他: "CISCO:A Cooled Lufrored Sqectrograph and Camero for OHS" Proceedings of SPIE (Infrered Astronamical Instrumentation). 3354. (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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