上記の研究課題名の元に下記に記述しないテーマを含む3通りの研究テーマについて研究を行ってきた。(1)我々が以前提案した任意次元に一般化されたゲージ理論の具体的な応用としてトポロジカルなYang-Mills理論のインスタントンゲージ固定による量子化を2次元の模型について実行しWittenが4次元で実現したシナリオが2次元で成立していることを示した。2次元のN=2 Super Yang-Mills作用がこの量子化により自然に現れ、ゴーストが物質場に変換する機構がDirac-Kahlerフェルミオンの定式化と同等であるという新たな発見が得られた。(2)3次元のアインシュタイン重力はWittenによってChern-Simons作用により定式化されることが知られているが、我々はこれをランダムな格子の上に乗せる定式化に成功した。更にこの定式化を発展させて、4次元のBF重力の格子上での定式化に成功した。これにより一般化された3、4次元でのChern-Simons作用の初項に相当する重力理論の格子状の定式化が実現された。(3)重力を含む統一理論を、一般化されたゲージ理論を元に定式化する可能性についての、私の考えを西宮、湯川シンポジウムのプロシーディングに掲載した。
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